それでもおまえらは、俺を合コンに誘うのか?
 監督とマネージャーの登場に気付いた部員達が、一斉に挨拶してくる。
 そして必ず、東商の練習用ユニフォームではなく、専大玉野の練習用ユニフォームに身を包む和俊に好奇の目を向けて行くのだ。

「監督……、視線が痛いっす……」

 どうしても呟かずにはいられなかった。

「まあ……、専大玉野の練習着だしね……」

 稲葉もまた、苦笑うことしかできなかった。









 十分、十五分と時間が経つにつれ、ホームルームの終わりが遅くなったクラスの部員達も次々と合流してくる。

「よし、みんな揃ったね」

 と稲葉が呟いた時には、広いグランドの端から端まで東商の練習着の少年で埋め尽くされていた。



 ぱっと見九十人近い人数はいるものと思われる大所帯である。



「いっ、意外におるんすね……」

「なんだい失礼な。うちは毎年これぐらいはいるんだよ?」

「毎年ですか!? なんやわしのイメージの公立とは全然違うのう……」

 和俊のイメージにある公立高校の野球部というのは、練習は他の野外運動部三つぐらいと学校の狭いグランドを共用、毎年四人か五人程度しか入部して来ず、常々廃部の危機と闘っている、そんな感じだったのだ。

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