それでもおまえらは、俺を合コンに誘うのか?
「剣持和俊です! ポジションはピッチャーです! まだまだ未熟者ではありますが、皆さんの足を引っ張らないよう必死に食らい付いていく所存です! これからよろしくお願いします!」
和俊の自己紹介に部員達が、
「しゃーっす!」
と脱帽一礼で応える。いかにも体育会系らしい爽やかなワンシーンだった。
「どうする剣持。今日のところは見学にしておくかい?」
右も左も解らない和俊にとっては有り難い提案だったが、何せ部員が九十人近くいるのである。甘える訳にもいかない。
「えっと、ブルペンどこですかねぇ? ただボーッと見とるのもなんですけえ、投げながら見さしてもらいたいんすけど……」
「ブルペンは室内だからねぇ……。うん、じゃあマウンドで投げるかい?」
一年生といえば、普通は基礎体力作りか球拾いである。和俊としては軽口を叩いただけのつもりだったのだが、実際に投げさせてもらえそうな空気になってきたことに心底驚いた。
「なに目ん玉おっ拡げて言葉失ってんだい? うちは能力さえされば一年生だってレギュラーで使うよ。弱小なんだから」