それでもおまえらは、俺を合コンに誘うのか?
監督の厳命により一日中引き篭らなければならなくなった和俊は、渋々ながら部室へとやって来た。
ロッカーは専用のロッカールームがあるため、部室はもはや談話室のような雰囲気の部屋となっている。
そんな部屋にもシャドーができるよう、等身大の鏡が置いてあるのはさすがだ。
どうやら和俊の読み通り、練習設備にも力が入っているようだ。
そんなことよりもまずはピッチング教本だ。室内を見渡ししまえそうなスペースを探す。
その結果、部屋の隅っこに置いてある事務机しかないと判断。片っ端から引き出しを開け放ち、一番下の大引き出しから発見するに至る。
「あーなになに? 【基礎投球講座】? 今更基礎っちゅうてものう……」
うんざりした顔で一番上にあった教本を拾いあげると、その下から二冊目が顔を覗かせる。
それを目にした途端、和俊は衝撃に目を見開いた。
【ピッチングの真実】
これまで数々の教本に目を通してきた和俊だったが、今までこうも堂々と『俺が真実だ!』と明言している物には出会ったことが無いのである。