それでもおまえらは、俺を合コンに誘うのか?

 たったそれだけ。たったそれだけの理由でしかなかったのだが、なぜか、この教本が本当に真実へと導いてくれるのではないかという期待感が和俊の中に膨らみ始める。







 【ピッチングの真実】。それは、名門プロ野球団松阪ラダマンティスの、コンディショニングコーチによって書かれたものだった。

 たいてい元ピッチャーかピッチングコーチによって書かれたものがほとんどである教本の中では、かなりの異彩を放つ存在である。

「マウンドに立ったことの無いやつがどがぁな真実を語ってくれるんか、見たろうじゃないかぁ……」

 著者名を見た瞬間に期待感は萎えてしまったが、それでも内容に対する興味は尽きない。



 ピッチングのことなど、ピッチャーにしか解る訳が無いのだから。



 反骨精神に近い気持ちが、この教本に対する興味を繋いでいたのだ。









 目次を見た途端、反骨精神がまた期待感へと変わり始める。

 最後の章題に聞いたことの無い球種が書かれてあったのだ。しかも、魔球であると断言して。

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