もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】
「情けねぇ」


吐き出すように呟いた後、携帯電話をパカっと開ける。



「また、依存・・・か?」



自分の心の脆さに苦笑しながら、バスケ部の名簿から雨宮麻衣の名前を探す。



震える指でボタンを押しながら、オレはその行動の意味を考えていた。








オレは、本当に、雨宮麻衣が好きなのか?


それとも――…


そう、思い込もうとしているだけなのか?
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