文献:彼岸花についてのレポート
俺はリコリスに向き直り真剣味を帯びた顔で話題を持ち込んだ。
「それで、話って何だ?いやに重要な話題のように思えたが。」
「おぉ、その事じゃ。もう一度聞くがオヌシ、体を妾に任せてよいのじゃな?」
何を言ってくるのかと思えばそんな事か。現実とは難しいものだなぁ。
「あぁ。構わない。」
「なら力を使っても構わぬか?」
思わぬワードが出た為に、少し驚いた。
「?力って何だ。」
「人間とは誰でも潜在能力があるものじゃ。それを使ってもいいか、と聞いておるのじゃ。」
「?俺の能力って何だ。」
「大まかに言えばサイコキノ、と言う奴じゃな。要するに念動力じゃ。」
サイコキノとはまた強そうな。解禁とかしそうじゃないか。
「俺にそんな力があったのか…。」
「言ったであろう?誰でも持ってるものじゃと。引き出せるか否かが超能力を使えるかに繋がるのじゃ。」
「体に負担は無いのか。」
「無いとも言い切れんが…。精神力を使うので使いすぎると気絶する。まぁ、使いすぎぬよう尽力しよう。」
「まぁ、そのぐらいならいい。」
「そうか。オヌシは能力が欲しいじゃろう?妾の超能力はオヌシがさっき使った衝撃波その他じゃ。」
「つまりは、俺とリコリスは同じ能力、と理解していいんだな?」
「おお、そうじゃ。」
まぁ、リコリスが言うのなら安心か。
「へぇ…。あれが……。」
「念動力は稀少じゃぞ?たぶん確率としてはこの星で一人くらいの確率じゃ。」
「そうなのか?割とありふれてそうな能力だと思うが。」
「うむ。そのあたりの説明をしておかんと話にならないと思うのでな。」
「よし、聞こう。」
「よろしい。では、説明を開始する。」

二話完。
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