夏の約束
ひまわり
次の日、わりと律儀な俺は翔のもとへ名乗りに行った
まあ、じいちゃんの見舞いのついでなのだが
どこにいるだろうと考えた時、病室よりも先に思いついたのは中庭だった
俺は昨日通った道と同じ廊下を渡り、中庭へと出た
雲が漂っている青い空の下を少し歩くと昨日見たのと同じ人影が見えた
なにやらしゃがみこんで何かをしていた
「翔、何してるんだ?」
翔は少し肩をびくりと震わせた後、ゆっくり振り向いた
「君は、昨日の」
憶えていてくていたかと思いつつ、俺は翔の隣にしゃがみ込んだ
「何してたんだ?」
翔は言うか言わないか迷ったような仕草を見せた後、おそるおそる口を開いた