未完成な僕ら


悠葵が真面目に言うから、おもしろくてふざけて答える。


「違うって!褒めてるだけだし!」

手を顔の前でブンブン振って本気で否定してるし。

「あっ!マジで引いてる顔じゃん…。ホントに褒めただけだかんな!」

なおも言い続ける悠葵。

…いや、笑い堪えてただけだし。

下を向いてこっそり笑っていると、悠葵が大きいため息をつくのが聞こえた。


そっと悠葵を見ると窓枠に顎をのせて目を瞑っている。


「どうした?」とあたしが声をかけようと口を開きかけたちょうどその時、チャイムが鳴って先生が入ってきた。


「席つけ~。8時35分から朝のSHRだかんな。覚えとけ~」


先生はさっきあたし達と話していたときよりも、少し大きな声で言った。


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