【完結】キミと運命と裏切りと涙。







帰ろうとした時、家政婦らしき人に呼び止められた。




「……はい?」


「一つだけ聞かせてください」


「……なんでしょう」


「お嬢様は……学校でもずっとあんな感じなんでしょうか」


「……え?」


「最近お嬢様は全然元気がなくて……あの日からずっと、お嬢様が笑った所を見ていないんです」


「……そうですか」


「教えてください。……お嬢様は学校でもずっとあんな顔をしているのですか?」


「……はい。学校ではいつもあんな感じです」


「そうですか……ありがとうございます」


「……いえ。お気になさらないでください」
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