【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「忘れたとは言わせないわ。……あたしにあんなことを言った時のあなたの目は、とても苦しそうな目をしてたもの」
「……そんなに苦しそうだった?」
「ええ。それはもう、飛べなくなった鳥みたいに弱々しかったわ」
「……俺がああ言ったのは、キミの気持ちがわかるからだよ」
「……え?」
「俺も過去に、あることを背負ってきたことがあるから」
「…………」
「俺は大事な親友を、殺してしまったんだ」
「っ!?」
あたしは目を見開き、先輩に視線を向けた。
先輩はあたしのことなんかお構いなしに言葉を続ける。