【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「その時俺は、そいつになにもしてやれなかったんだ」


「…………」


「アイツは車にひかれそうになった俺をかばって、車と正面から衝突した」


「……っ」


「そいつは意識不明の状態で病院に運ばれた。……でも車と衝突した時のショックがデカかったみたいで、意識を取り戻すことはないって言われた」


「…………」


「……それからずっとそいつは意識不明の重体のまま意識を取り戻すことはなく、永遠の眠りについた」


「…………」


「アイツを殺したのは、紛れもなくこの俺だ。俺のせいでアイツは死んだんだ。俺のせいで、俺のせいで……」




……先輩はずっと自分を責めていた。
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