【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……かわいそう?」


「ああ。お前はかわいそうだ」


「……あたしはかわいそうなんかじゃない」


「かわいそうだろ?……親から愛されてないお前は、いますごくかわいそうだ」


「……わかったようなこと言わないで」


「たしかに俺にはお前のことなんてわかんねぇよ。……でも傷ついたお前を、もうこれ以上見るのは俺も辛い」


「……っ」


「俺にはお前の心の中が、泣いてるように見えるんだ」


「……泣いてる?」


「ああ。お前の心の中はいま、泣いてるように見える」


「……あたしは泣いてなんてない」


「泣いてる。お前は心も体もボロボロだから」
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