愛なんて…

〜ツバキside~

「サヤカ、強いね・・・彼氏が遊んでるかもって思ったら・・・気にならない?」

私の部屋に入ったサヤカに投げた言葉・・・

【他のオンナ妊娠させないでね・・・他所でタネと愛を置いて来なけりゃ良いンだけどね】

笑って言えるサヤカは強いと思う

もちろん、コウ兄がサヤカ以外に女を作るような人じゃないのは私もサヤカもわかってる・・・

その代の四天王になったコウ兄は・・・言い寄る女と体だけの関係になってたことも、四天王に関する噂も、聞いていた。

サヤカが密かにコウ兄に想いを寄せてることも・・・コウ兄が四天王であるためにその気持ちを隠し思い悩んでいることも・・・

「違うよ・・・強いわけじゃない・・・強がってるだけ・・・毎日が不安だよ。学校だって違うし、代がドンドン代わっていったってトラちゃんが四天王なのは変わらない・・・ある日突然心が離れたらって・・・

かっこ悪いけど・・・私トラちゃんいなかったらオカシクなっちゃうよ・・・・・・ってゴメン・・・・ツバキにこんな事・・・」


いなくなったら・・・タクマがいなくなった時・・・今までどうやって生きていたか・・・わからなくなった

息の仕方も・・・笑い方も・・・食事も睡眠も・・・放心状態の瞳からただ涙が溢れるだけだった・・・

ヤツレテいく私を現実に引き戻してくれたのは・・・コウ兄やサヤカ・・・

サヤカの「ゴメン」は・・・あのときの私を知ってるから・・・そんなサヤカに笑って「大丈夫」と返す。

「まあ・・・コウ兄もサヤカ以外の女には興味ないから安心しなよ!」

なんて笑いながら2時間ほど話し込んじゃった。
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