拘束お姫様 *番外編開始



あぁ、でも。
もうクロード様があたしのことを飽きたというのならば、一刻でも早く、この想いを心の奥底へ閉じ込めなければいけない。

いつまでもこんな風に、嫌だ嫌だと涙を流していれば、彼はさらに、あたしのことを嫌がるから。

迷惑にならないように、早く、消さなければいけない。

別れるときには、笑顔で言わなければ。
「幸せになってください」と。


「……ッ」


止め処なく溢れ出るこの涙を見られてしまえば、王子様にまた迷惑をかけてしまう。

泣いてはいけない。でも、抑えることが出来ない。


胸が、張り裂けるほどに、痛い。


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