日常
日常とは突然何かによって消える。


私は平凡ながら、幸せな毎日を送っていた。

お見合い結婚をして、子供も女の子が二人できた。
会社も一流ではないが、お金に苦労するようなレベルではない。
人間関係に問題もなく毎日を送っていた。
このまま平凡ながら幸せな毎日が続くと思っていた。

しかし私は今朝、妻と喧嘩した。
原因は、些細な事だがお互いが引けずムキになってしまった。
妻に「あなたは賢くない」などと言われ少し落ち込んだものの、私も同じぐらい卑劣な言葉を言い返し、会社に向かった。


会社につくといつものように、デスクに向かい仕事を始めた。

ただその日は、妻の事が気がかりだった。悪い事を言ってしまった。何か埋め合わせをしなくては…
と思いはじめ、仕事が手につかなかった。

定時になるとすぐに帰り支度をはじめ、会社をあとにした。

妻が喜びそうなものを街中探しまわった。
妻が好きなケーキと欲しがっていた本に決め買った。


時刻は夜の九時を過ぎていたので、急いで家に帰ろうとした。


駅が近くなると人だかりができている。

なんだ?と思いつつ近寄ってみると、ガタイのいい男が青年を蹴っている。
恐らく青年は気を失っているだろう。

私は衝動にかられ、男を止めに入った。
が途端に殴られた。

そのまま意識が朦朧としていくのが分かった。
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