もう一度…

02…転校初日

仲の良い友達も、先生も、誰もいらないの。
だから誰も私に関わらないでーー。








02…転校初日






「全く…困るんだよ、初日に遅刻されると」
「すみません…」
結局あれから一時間も遅れて学校に登校した。
当然だが授業は既に始まっていて、どうしようかと廊下を歩いている所を先生に捕まりーー今に至る。

…お説教、長い人だなぁ。マズい人に捕まっちゃった…。

内心溜め息をつきたい気分になりつつも延々と続くお説教に砂菜は耐えた。
どうやら頭の固い先生だったらしくさっきからかれこれ30分は解放されなかった。

もう、ホントどうしたらいいんだろ…。

教師は椅子にふんぞり返るようにして座っていて、砂菜はその横で起おつけの体制で立たされている。

「朝紹介するつもりだったのにいつまで経っても槇村さんは来ないし、一体どこで何していたんだね?」
「引っ越してきたばかりで道が分からなくて…」

…いい加減しんどいなぁ。


と、再び砂菜が心の中で溜め息をついた時。


キーンコーンカーンコーン


終業の合図のチャイムが鳴り響いた。


…やった!これでやっと解放される!

ホッとして肩の力を抜いた時丁度よく砂菜の担任の先生だという人が入ってきて、砂菜に説教をしていた先生と二言三言話すと砂菜の所に来た。

「槇村砂菜、か。俺は担任の東条(とうじょう)だ」
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