ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜
「ちょっと美紅!
なぁに、その騒がしい足音。

ご近所迷惑でしょ!?」


ちょうど玄関で貢にぃを
招き入れてたママが、顔を
しかめてあたしに注意した。


けどあたしは、それには
返事もしないで、


「貢にぃ、どーしたの?

こんな時間に、なんの用??」


「コラッ、美紅!
なんなのその言い方!?」


「あーもーっ、ママうるさい!

いいじゃん貢にぃなんだから!」


キッとママを睨みつけて、
あたしは階段を降り切ると
ふたりのすぐ傍に駆け寄った。


貢にぃはまだ土間に立った
ままだから、段差のせいで
あたしと視線の高さが
ほぼ一緒だ。
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