ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜
「あがんないの?」


問いかけたあたしに、
貢にぃは小さく首を横に振って、


「ここでいい。

美紅とおばさんに言って
おきたいことがあったん
だが、時間はかからない」


「あら、私も? 何かしら」


ママはまだ少しプリプリ
してたけど、それを聞いて
貢にぃに視線を移した。

ここで説教続けても仕方
ないって思ったのかもしんない。


貢にぃはあたしとママの
視線を受けて、すぐに
本題に入る。


「クリスマスケーキなんだが。

もしかすると、今年は
ちょっと持って来れない
かもしれなくて……」
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