《完》シークレットコードにご用心
「まぁ、細かいことはどう
でもいいじゃないですか会長

誰にだって秘密の一つや
二つはある。
――そうでしょ?」


白々しいほどにこやかな
緋月の笑顔に、渋谷さんは
ウッと言葉につまった。


自分の身の上を暗に
指してるのはバレバレだからだ。


「――あなた達は、僕を
脅す気ですか?」


「脅すとは人聞きが悪いな。

オレ達がキミの過去に
触れないように、キミも
オレ達には触れなければいい。

それだけのことだ」


「よく言う。

僕の事を調べあげたのは、
他でもないあなた達じゃ
ないですか」


「それは、真相を追う
過程で勝手に判明したことだ。

だが別に、それを誰かに
言い触らす気もない」
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