パステルクレヨン
「…どうせどうでもいい話って、分かってるから―」
「早瀬ってさァ、恋、したことある?」
「………はァ?」
…おちょくってんのかコイツは。
したことなかったら、あたしは何のためにアンタに3回も告白して
誰のためにたった一度しかない青春を棒に振ったと思ってるんだ、バカヤロウ。
「…あのねぇ。残念だけど。あたしはあるよ」
ってソレは玉置が一番よく知ってるんじゃないのっ?
「ふーん…」
「ふーん…って、何ソレ人に聞いといて。玉置はどーなのよ」
「うーん」
この2秒後、あたしの心にのしかかる言葉を玉置が発するなんて、思いもしない。
「俺は……ねーかなァ」