あの空の向こうで…
「でも…………。」
「顔ぐらいいいよね?」
「俺の顔見て驚かない?」
「ぅん。」
ガチャ!!!
「えっ…………!!!!」
「やっぱり驚いたろ。」
扉の向こうにいた冬葵の顔は、前よりもずいぶん痩せていた。
いや、痩せているというよりも、やつれていると言った方が合っていた。
「なんで?」
「あんまり食欲ねぇし」
「で、でも。」
「まあ、食欲なくてもおふくろに食わされるから、まだ元気なんだけどなっ。」
「食べなきゃダメだよ。」
「おん。」