あの空の向こうで…

看病一日目


「大丈夫?」

「ぅん。でも、今日はいつもより体調悪いわ。」

「うそ!冬葵なんかほしいものある?」

「ゴミ箱。ごめん吐く。」

「えっ。あっ、はい。」

私は、急いで冬葵にゴミ箱を渡して、冬葵の背中をさすった。

「ごめんなぁ。ゴホゴホ」

「いいよ。体調悪いんでしょ。早く寝た方がいいよ。」

「ごめん、そうするわ。」

「うん。」

冬葵はそう言ってすぐに寝てしまった。
私は横でずっと手を握っていた。

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