銭コ乗せ
「ポーカーを始める前に、一つ言っておくことがある。」

ディーラー役を選ぶボスを、高ぶる気持ちを抑えきれずに、俺はつい睨み付けてしまった。


ヤバいヤバいって!


睨むのはヤバいって!


「この期に及んで、まだ何かあるのか?」

ボスはやれやれといった表情だ。


それでも俺は、止まれなかった。

「俺は必ず…」

…言うのか?

「あんたから一万を奪い取る…!!」

…それを言うのか?

「そうなったらボス、認めてくれるなっ!?」

…それを言うのかっ!

「奪い取るだなんて、ずいぶん物騒な物言いだなぁ…」



ヤバい!ヤバい!ヤバい!


超怖い!!ボスったら超怖いって!


「もう一度言う!」

…言うのか?

「俺は必ずあんたから一万を奪い取る!!」

…だからそれを言うのかぁぁー!

「そうなったら…」

「わかったわかった、認めてやるよ。だからもう、黙れ。」

ボスはどうやら、こっちのペースにハマってきたようだ。


それにしても超こえぇー!!


超こえぇーよボスっ!
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