銭コ乗せ
…待って…


…待ってくれ…!!


「ちょっ…ちょっと待ってくださいよ!今、なんか感心している感じだったじゃないですかっ!」

…待ってくれ…

その場を取り繕う俺に、ボスは冷たい眼を見せ続けるだけだった。


「そ…それに、俺はウソなんか、一つもついていない!」

…待って…

「ちょ、ちょっと、いいですか。」

…待って…

俺はボスからマジックハンドを取り上げると、その使い方を実演してみせた。

…待って…


ギッチャギッチャ。


…待って…くれよ…!

ギッ…


「ほ、ほら、右腕代わり…」


「それ以上くだらないことはやめろっ!動くなっ!!」

手下の一人が怒鳴り散らした。

…た…頼むから…


…頼むから…





…待ってくれぇー!!





…チャッ。


―ドパン―



緊張で震える右腕が緩み、少しだけマジックハンドを動せた途端、


銃声があがった。
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