胡蝶蘭
「くそぉ。」
「…お前、そんな悔しいか?」
俺が負けとくべきだったか?と首をひねる慎吾に、誓耶は噛みついた。
「いい!
そんなんで勝っても嬉しくない!」
「なら、素直に負けを認めて今度頑張れよ。
俺を罵ってばっかいないでさ。」
「う…。」
正論だ。
誓耶は返す言葉がなくなって、たこ焼きを口に放り込んだ。
慎吾はそんな誓耶を見て、くすりと笑った。
「まあまあ。
またゲーセン連れってやるから。
で、練習しようぜ。」
「いい。
もう、慎吾となんか行かない。」
「なんだよぉ。
お前、俺に酷いぞ。」
兄ちゃんが悲しむぞ、と慎吾は怖い顔を作ってみせる。
誓耶はふふんと笑って慎吾を見返した。
「兄ちゃんはそんなことくらいで煩く言わないね。
あたしがあんたみたいな奴に振り回されてることを先に嘆くよ。」
「あ、ひっでー!
誰が熱出してふらふらのお前を泊めてやったと思ってんだ!?」
「どっかの誰か。」
「俺だよ!」
恩義を忘れやがって、と慎吾はやけくそにたこ焼きを2つ、口に入れた。
忘れてないよ。
感謝してるよ、慎吾。
誓耶は頬杖をついた。
そして、慎吾を見つめる。
慎吾、あんたには言い表せないくらい感謝してる。
ありがと、馬鹿野郎。
「…お前、そんな悔しいか?」
俺が負けとくべきだったか?と首をひねる慎吾に、誓耶は噛みついた。
「いい!
そんなんで勝っても嬉しくない!」
「なら、素直に負けを認めて今度頑張れよ。
俺を罵ってばっかいないでさ。」
「う…。」
正論だ。
誓耶は返す言葉がなくなって、たこ焼きを口に放り込んだ。
慎吾はそんな誓耶を見て、くすりと笑った。
「まあまあ。
またゲーセン連れってやるから。
で、練習しようぜ。」
「いい。
もう、慎吾となんか行かない。」
「なんだよぉ。
お前、俺に酷いぞ。」
兄ちゃんが悲しむぞ、と慎吾は怖い顔を作ってみせる。
誓耶はふふんと笑って慎吾を見返した。
「兄ちゃんはそんなことくらいで煩く言わないね。
あたしがあんたみたいな奴に振り回されてることを先に嘆くよ。」
「あ、ひっでー!
誰が熱出してふらふらのお前を泊めてやったと思ってんだ!?」
「どっかの誰か。」
「俺だよ!」
恩義を忘れやがって、と慎吾はやけくそにたこ焼きを2つ、口に入れた。
忘れてないよ。
感謝してるよ、慎吾。
誓耶は頬杖をついた。
そして、慎吾を見つめる。
慎吾、あんたには言い表せないくらい感謝してる。
ありがと、馬鹿野郎。