私はこの宙を何よりも尊いものだと信じます。
初恋@秘密の場所
私、鈴木和架には大好きだった元カレがいます。
別れた理由は自然消滅…私が一番嫌だった別れ方だった。
安堂宗樹っていうちょっと悪ふざけて目だったりする人なんだけど、一瞬にして私の心を
動かしてしまった人。
お互いの事が大好きだったのを心で感じる事が出来た小学6年生の時の冬。
宗樹を好きになったばっかのときはアンタには彼女がいたね。
それも、私が仲結構良かった砂織。
砂織は可愛くって、優しくてイイ子で私にとっては結構憧れだったりしたんだけど、たま
にみせる怒った顔は最高に怖い…。
まっ、言ってるのは私だけじゃなくて皆陰でこっそりと言ってたんだけど。
この事を打ち明けたのはその時親友だった理彩だけ、信じてたから…
そぅ、理彩が最悪なことしなかったらもしかしたらまだ私たちは親友だったかもしれない
のに、一瞬にして私の信用を失った。何故かって、砂織に私の好きな人が宗樹だって事を
言ったから。
案の定、砂織は怖い顔して私に近づいてきた。
「多架って宗樹の事好きなの?」
私は首を縦にふれることはなく、横にブンブンッってふってしまった。
「そうだよねぇ、好きにしたって宗樹私の事好きだし、多架の事好きなんて言うわけない
もんね。」
そう言って、砂織は鼻で笑って自分の机の方に帰って行った。
その言葉は、思ったよりも私にグサっと突き刺さって、それと共に感じたのは、親友なん
て信じられない。
友達はトモダチなんだって事… 私は、もぅ理彩の事は信じられないと思った。
でも、自分はまるで悪くないって言ってるかのように普通に接してくる。
ムカつく…そう思ってたのが面倒くさくなっていた自分がいた。
バレンタインデーが終わって大体一週間後、私は意外な人物から遊ぼうと言われた。
「ねっ!多架って今日暇??ウチと舞華と宗樹と哲と遊ばない?」
「うん、いいよ。今日って丁度B案だもんね?」
「やったぁー!宗樹ーっ、多架来れるってよ。」
初めて、友達の悠に誘われて宗樹も来て…。こんな嬉しい放課後って久しぶりかもな…。
帰りの会が終わりランドセルを背負い、教室を出ようと思っていたら後ろから誰かの足音
が聞こえた。
「おいっ!!多架っ、また後でな。絶対来いよ?」
「うん、行くよ。」
いきなり、話しかけられてビックリして普通に話す事は出来なかった。





< 1 / 25 >

この作品をシェア

pagetop