初恋の向こう側
それなのにヒロは諦めてくれない。
「だからって、中学で夢を捨てちゃうなんて早くないかな?」
なんなんだよ? もう止めてくれよ。
「それで部活にも入らないなんて」
もういい。黙れよ?
「ヒマだからバイトするっていうの?」
「そうだよ。悪いかよっ !?」
荒く吐いた俺の一言が、部屋の中で響いた。
「夢を追いかけるのも捨ててしまうのも、俺の勝手だろっ !!」
本当のことを話せるようになるには、まだ時間が足りないんだ……。