君を想う
パチン


突然 頬に痛みが走った


お母さんに・・・叩かれた?


「・・・麻美 ごめんなさい


でもね あなたの為を思っての事なの


健とあなたは 確かに血は繋がってないわ


でもね 私達の子供って事には


変わりはないのよ?」


「・・・キレイ事言わないでよ」


そう言って 靴を履いて


家を飛び出した


何も聞きたくなかった


どうすればいいのか・・・わからない


ずっと家族だって思っていたのに


「麻美?」


「・・・お兄ちゃん」


目の前には お兄ちゃんが立っていた


「どした?」


「・・・お母さんとケンカした


本当だったんだね」


「お前・・・まさか言ったのか?」


「うん」


どこかで期待していた


違うって・・・


でも・・・期待外れだった


頬に涙が伝う


「ねぇ・・・お兄ちゃん


私・・・どうすればいいの・・・?」


ストン


私はその場に座り込んだ
< 133 / 513 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop