RED×HEAVEN
「少し、話さないか?」



男がいなくなると、少し緊張が緩んだ。



元々それほど緊張していたわけでもないが、あんなに大きな美しすぎる男を前にすれば誰だって少しは萎縮してしまうだろう。



女は、男が去っていった方角をチラリと見た。



迷っているようだ。



「あぁ」



しばらく時間を置いてから女はそう言った。



俺は女と浜辺に直接座った。



砂が少し湿っている。



潮の臭いには慣れてしまい、もう気にならない。
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