RED×HEAVEN
「辛くないか?」



答えてくれそうにないと思いながらもなんとなく聞いてしまった。



こんなに若い、まだ幼さを充分に残した彼女が人を殺す事を生業としているのにはどれほどの覚悟があるのだろうか。



「辛くはない。ただ、時々無性に不安になる時はある」



意に反して、何の抵抗もなく答えてくれた事に驚いた。



遠くを見つめながら話す彼女は、やはり息を飲むほどに美しい。



不思議な女だ。
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