RED×HEAVEN
もう一度そこに目をやると、元に戻っていた。



曲がり角はある。



周囲を歩いている人たちも、道が消えたり現れたりしている事に違和感がないというか、おそらく誰も気付いてもいない。



消えればそこには元々何もなかったように振る舞い、現れればそこには元々道があったように振る舞っている。



何なんだ、これは。



「なーるほどね」



エマが感心したように言った。



「何が?」


「リュウの力」


「力?」



エマはニタリと笑った。



姿は見えていないが、それくらいはなんとなくでわかるようになった。
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