木苺の棘
「何とでも
 お好きなように・・・
 
 どんな手を使っても
 勝てばいい
 唯、それだけのこと

 しかし残念でなりませんよ
 椎名さん、貴方のような
 この世界の大物を、こうも
 容易く殺す機会を得る事が
 できた事・・・

 神に感謝しなくては・・・
 一つ間違えれば、この私が
 貴方に殺されていたはず

 そうだ
 どうです、うちの組に
 鞍替えしませんか?
 
 貴方なら、大歓迎だ」

唾を吐く、巽・・・

「ヤクザが、神?
 笑わせんなよ

 お前も、俺も行き着く
 ところは地獄、地の果て
 神に、幾ら感謝して
 手を差し伸べたところで
 顔を拝める訳も無い

 馬鹿な話は、そのぐらいで
 そろそろ、黙って
 もらおうか
 
 苛立つんでね」
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