木苺の棘
「モカ、どうしてお前は
 本当の名を嫌う?
 
 お前には、アリスの方が
 似合う」

私の頬に翳した貴方の手から
無愛想に顔を叛ける。

「アリスなんて・・・」

嫌い・・・・・・

『アリスなんて
 
 ファンタジックな名前
 
 私、好きじゃない』

『私だって、ヤエだよ
 
 何、この今どき
 ノスタルジックな名前
 
 有り得ないよ』

真新しい制服を着た私達は
校門の前、大きな声で
共通の悩み、不満を漏らす。
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