木苺の棘
漣の声は、続く・・・

「・・・・・・
 見ていないけど、話だけは
 事務所の人間から聞いたよ
 
 芸能人でもない、お前の姿
 まで雑誌に曝されて・・・

 俺のせいで、すまない
 本当、ごめんな」

「レン、貴方が謝ること無いよ
 気にしなくていい・・・
 掲載された写真は小さくて
 誰も私だとは気づかない
 
 それよりも、私こそ
 ごめんなさい・・・」

自分の浅はかな行動を
私は後悔するのだった。
 
「アリス、聞いていいか?
 男性と、その、本当に
 抱き合ってたの?」

「・・・ええ
 彼は、タツミの
 お兄さんなの」
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