幼なじみは俺様彼氏
退院の日まで、俺は病室に泊まった。




親父が言うには、もう俺のアメリカ行きが騒がれてるらしい。




あと3日だしな。




「荷物持つから。」




楓は首を振ったけど、俺は楓から荷物を奪った。




『ありがと!!』

「彼氏ですから!!」





照れたように笑ってる。




楓はまだ俺を好きでいてくれてる。




でも、俺には一緒にいることしか出来ない?





「ただいま。」




家に帰ると、香保里が走ってきた。




「2人ともお帰り〜!!今日暑かったでしょ?」

「喉乾いた。」

「クソガキ!!自分で用意しな!!」





超いつも通り。




楓は一回も泣いてない。




倒れた日から。





「楓、明日から仕事だぞ。」

『帰って一言目それ!?でも仕事!!ちょっと心配だけど。』

「この俺がいるんだぞ?安心しろ!」

『心配』




俺のが心配だから…。




俺に残された時間は少ないのに…。




楓が俺の肩を叩いて心配そうに覗き込んだ。




『どうしたの?』

「なんでもねぇよ。」




極力笑うことに決めてる。



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