幼なじみは俺様彼氏
もうイヤだよ…。




運転中は紙なんか見れないから、車内は静か。





奏汰行っちゃうのに…。





「着いたぞ。これで最後だから頑張れ。」




うん!!って答えたいのに…。




カメラの前に立っていつも通り撮る。




…いつも通り…撮れてるかな?





「はいOK!!今日も良かったよ!!」





答えられないから、深く頭をさげる。




スタッフはみんな不思議な顔をする。




そりゃそうだ…。







「ただいま。」

「おかえり。楓、疲れた?」

『ただいま!!大丈夫だよ。奏汰こそ荷造り出来たの?』

「…完璧!!」





切ない顔しないで?





奏汰がいなくなるなんて泣きたいほど悲しい。




寂しい。




なのに涙なんか出なくて。




ありがたいけど、あたしはもう涙も失ったのかな…?





「つーか腹減った。香保里は?」

「親父の酒買いに行った。今日は家族でお別れ会だって張り切ってた。…紗和は来るかわかんねぇけど。」




あたしのせいだ…。




ただでさえ怒ってたのにあたしのせいで紗和ちゃんはもっと怒っちゃった。



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