花嫁の証

残者



「いるんでしょ…」


あたしはあの日
アベルと出会った場所
へ来ていた




「いつだってあたしを
見てる…」





逃さないように
決して逃れを許さぬ
鎖であたしを繋いでる





『私の元へ来る
気になったか?』






目の前にマントを
靡かせ舞い降りる
ヴァンパイア






「アベル………」







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