自伝
しばらくして


散々もめた末に悟史さんの離婚が成立した。


仕事も直ぐ見つけた

悟史さんは四谷の喫茶店で働き


私は新宿の会社で経理事務を始めた


毎朝、一緒に通った。帰りも極力一緒に帰るようにしてた。

「もう直ぐだね」


「そうだよね」


「本当に一緒に行ったら駄目なの?」


「離婚調停だよ?私の立場が不利になるでしょ!」


「絶対ダメぇ?」


「ダメぇ」


「心配だな…」


「大丈夫だって」


…6月10日…


「平沢さん…綾さんどうぞ此方へお入り下さい。」


「はい…」


早く離婚決めてかえろ


「まずは、それぞれのお話を聴いてから最後にご一緒でお話をして頂きます。よろしいですね?」


「はい…」


「まずは、あなたはどうしたいのですか?」


「私はもう、離婚したいんです」


「ご主人から提出されているのを説明して頂けますか?」


審判員は3人でその中の1人が


写真屋さんで焼き増ししたときくれる

小さいアルバムを開いた
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