優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
カナは驚いても引いたり説教したりはしない。



前にあたしが半年付き合っていた彼氏とどうしてもエッチに踏み切れないと言った時、焦る事はないよって言ってくれた。


気持ちに素直になる事が一番大事だと教えられた。


同級生とは思えないカナの恋愛観はいつもあたしの尊敬するものだった。




「あたし大雅の事、好きみたい」


「それはなんとなく分かってたけど、ヤったって付き合ってるの?それにあんたたち兄妹じゃ?」



なんとなく分かってたって…?

なにを……?




「ママたち籍はいれてないし、他人のままなんだよね。それとヤったからって大雅は変わらないよ。あたしは彼女じゃないし、大雅は毎晩他の女を抱いてる」


「雪穂、変わったね?大丈夫?」





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