空の彼方の君へ。
「沙希〜!何で起きてくれないのぉ〜!?」
朝からお姉ちゃんの泣きそうな叫び声が家に響く。
だって、優斗と付き合えたのが夢みたいで、寝れなかったんだもん・・・・・・。
「お姉ちゃん、先に行っていーよ・・・」
「ダメ!沙希と行くの〜!」
我が姉ながら可愛い。
顔も性格も。
こんなんだから奏さんがいても告白されるんだよ・・・・・・。
起きない私にやっぱり強制手段に出るお姉ちゃん。
しぶしぶベッドから出る。
「早くしてね!」
お姉ちゃんにそう言われたから、10分で支度を整えた。
いつもの様に二人で家を出て学校に向かった。
「あ、奏!バイバイ、沙希」
「お幸せに〜」
笑顔で迎えに来ている奏さんの所に走ってくお姉ちゃんに、結婚式みたいな掛け声を言って見送る。
「おはよ・・・」
「沙希!!進展あった!?」
佐奈の言葉で眠気なんか吹っ飛ぶ。
私、優斗と付き合えたんだ!
佐奈に報告しなくちゃ!
「付き合えることになったの!」
「ええぇぇぇ!!?本当!?良かったね!」
「うん!ありがとう!」
佐奈に祝福されて、照れながらもお礼を言う。