かけがえのないキミへ


映像に映し出されたものは、宅急便の服を着た爽やかなお兄さんだった。
こんな時間に宅急便?

『はい?』


『お世話になっております。○○宅急便と申します』


深々と頭を下げる爽やかボーイ。


するといきなり親父がこちらへ来て、俺から受話器を奪った。


『あ、お待ちしてました!どうぞ入ってください!ほら、怜、さっさと開けなさい』



俺は親父に言われるがまま、入り口のドアを開けた。
数分後、爽やかボーイが玄関の前へと来て、ダンボールに包まれた大きな長細いものを置いていき、去って行った。



『なにこれ?』



親父はリビングでダンボールを広げて何かを組み立てていた。
白い、長細いものを。



『ホワイトボードだよ。これがないとお前と娘さんは生活出来ないからな』


意味がさっぱり分からない。


どういう意味だ?



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