かけがえのないキミへ
俺を見た遥斗さんは満面の笑顔を見せて、『かっこいいじゃん』と言ってくる。
その一言で、自分に自信がついた気がした。
遥斗さんのように、かっこいい男の人になりたい。
俺には出来ないかな?
スタッフの人が一通り説明をしてくれる。
主な内容は、こうだった。
遥斗さんの素顔を撮りたいらしく、ただ座談をしてくれればいいみたいだ。
その相手役が急遽俺になったという。
俺は頷きながら、その話を聞いていた。
『いきなり悪いな?俺の友達のせいで…』
『大丈夫です、ちょっと面白そうだし』
『ありがとな』
そして、撮影、座談が始まった。
俺と遥斗さんはブランコに乗りながら、座談をスタートする。
そんな光景を静かに撮り始めるカメラマン。
俺は表情が堅くならないように、普段通りにする。
『なんで俺を選んだんですか?』