かけがえのないキミへ


そのキラキラとしたモノは、ふわふわと自由に遊び、遊び疲れたのか、儚く消えていった。


遠くから私は綾音を見つめる。

綾音…もう辛い思いさせないから…


『綾音…』


両手に荷物を持ったまま、綾音がいる場所まで向かった。

浜辺は上手く歩けない。だけど綾音が心配で、急いで向かう。


『綾音?ごめんね、待たせちゃったね…』


綾音に笑顔を見せて安心させる、綾音は私を見上げて笑顔を見せてくれた。


私は綾音の隣に座って、地平線に沈む夕日を見つめた。


『綾音…これからは…お母さんと二人で生活しましょうね?』


綾音を見ずに夕日を見ながら私は言う。
綾音を見てしまったら涙が出そうだったから。

隣では綾音が泣いているとも知らずに…



ふと綾音を見ると綾音の頬を涙が伝っていた。
夕日色に染まった涙が。


綾音はもう…失っていた。


声を─…


< 295 / 370 >

この作品をシェア

pagetop