かけがえのないキミへ
俺は後悔ばかり繰り返して、罪ばかり増やしたにも関わらず、加奈は俺が悪いと言わずに自分が悪いと言った。
加奈も優しかった、
加奈のように優しかったら、俺は罪なんて増やさずに済んだのかもしれない。
俺は加奈の部屋のドアに向かって、最後にこう呟いた。
『ありがとう…』
俺を好きになってくれてありがとう。
俺を責めないでくれてありがとう。
加奈の言った通り、幸せになるから。絶対に…
証明ライトで照らされた洒落ている道を通って、俺は再び自分の部屋へと帰る。
いつまでも一人には出来ないから。
部屋に着いて、綾音の部屋の前に立ち、トントンと二回ノックをする。
『綾音…聞こえる?』
俺がこう言っても反応はない。
もうこれ以上なにも言わないでおこう、と思い、背中を向けて自分の部屋に行こうとした瞬間、綾音の部屋のドアが開いた。
『…綾音…?』