another story
教室に着くと、昨日と同じように、三上さんと菅崎さんが真っ先に駆け寄ってきた。


昨日と違うのは、他のクラスメイトから遠巻きに見られていることだ。

それはおそらく好奇の視線で。



「さゆり、大丈夫!?」

三上さんが慌ただしく聞いてくる。

「あたし、何て言っていいか…」

菅崎さんはうつむきながらも、私の顔を覗き込む。


二人とも、“私”のことを本当に心配してくれていることが、よくわかった。


二人に返事をしようとしたとき、
私が入ってきたものとは別の、もうひとつの扉から、三枝ほたるが入ってきた。


私がそちらに目をやると、
三上さんが小さな声で言った。


「三枝さんもショックなんじゃないの?」
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