君に恋した瞬間、


「ちょっとー真面目に聞いてくれてる?真剣な話なんだよー!」



頬を膨らませて怒ったようにそっぽを向く。



・・・なんで杷仔は・・俺じゃ・・ないんだろう。


ふと、そう思った。



でも、そんなの決まってる。



杷仔にとって俺はただの幼馴染にすぎないからだ。


ああ、駄目だ俺。



こんなこと考えてると、杷仔を抱きしめて好きだって言ってしまいそうになる。




無計画にただただ自分の思いを伝えて、振られてしまうのが落ちなのにな。



「・・俊平は、あたしの事・・・どう思ってる?」



杷仔が突然、小さな声で呟いた。


その言葉にドクンと心臓が揺れる。


















< 34 / 61 >

この作品をシェア

pagetop