インターン・シップⅡ
「でも、その糸は1本だけなのかな?…って。
こんなにも人間がいるのに、1本だけなんてありえんのかな?もしかしたら、この小指には目には見えない糸が何本も絡まりあってるかもしれないだろ?
一夫多妻制の国だってあるし、不倫なんて日常茶飯事の世の中だし。
じゃぁ…俺の小指と繋がってる運命の相手がいたとして。でもそいつにとって必ずしも俺が運命でそいつの小指と俺は繋がってると言えるんだろうか…?」
真剣な顔して小指を眺め、最早…哲学を説こうとする千ちゃんにかける言葉がなかった。
「…………って、考えたって仕方ねぇことは置いといて…。」
コホン…と咳払いをひとつ吐いて仕切り直した千ちゃんは更に話を続けた。