魔王に捧げる物語



謝るミラに首を振って、そんなそんな、を連呼しているところに、


「遅いですよイシュ!私が世界各地を巡って採ったキノコが……」


両手に盆を乗せたスーディアが現れ、こちらに気付いた途端、停止する。


その姿を見てミラ達も絶句した。



どこの田舎に行ったのか、割烹着に三角巾と農作業をしていたかのような長靴。
細い腰には小さいカゴと物騒な鎌が三本。

背中には狩りをする時に使うような長い銃、浅いポッケから顔を出す弾。



狩りに行ったのはキノコではなく、熊か何かではないのか?




怪しすぎる格好だ。



改めて見ても………、

さすがのニルも反応に困ったようで、表情こそ変わらないものの、口を開く気配はない。


ミラも驚きのあまりニルにしがみついたまま、イシュに至っては時間が止まっていた。








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