魔王に捧げる物語
ニルが疲れていたのは知ってる、でも………そこまで思っていたのは知らない。
彼を知ったつもりだったのか?
「消えてしまいたいほど世界は嫌なの?
ニルはどうしてそこまで思い詰めたの………?」
「我々にとっては牢獄に等しく、呪いや罰の体現が世界さ。
我々が収束する力はあまりにも大きい。
捌け口があるわけでもないし、溜まりっぱなしは誰でも思い詰めるよ」
「呪い………」
わたしはあまりにも知らなかった事が多かった。
彼らの見つめる世界との立ち位置、思考の違い。
こぼれ落ちそうな力や、長過ぎる時間………。
今はわからなくても、わかる頃にはそれが………何かの呪いや罰と感じてしまうのかもしれない。
いくら優しい微笑みでも、その下は諦めや虚無だとしたら………。
ミラは何を言ったらいいのか、的確な言葉がわからなかった。