魔王に捧げる物語
眉一つ動かさず、射るような視線を向けた。
「救いようもない……。
ならば見るがよい、お前が解き放つ地獄を………。
開かれた鍵が何をもたらすか、我が蓋をする災禍が世界を滅ぼす。
魔王がお前を摘み取っても禍は止まらない、つかの間の平和に現を抜かした」
「黙れ、化け物っ!!」
言葉を遮り剣が振り下ろされた瞬間、ミラは思わず目を瞑りギュッと体を抱いた。
歪んだ笑い声が響く、
「滅びよ!我らはお前程度に使役出来ぬ!
開けずともいい扉を開けた罪人………滅びの中で後悔せよ。
お前の願いは叶わない、その力さえ我が糧となる」
「なっ…………!!?」
エリュオンがガクリと膝をつき、驚愕の目向けた。
女性は剣が刺さったまま笑い声を上げ、チラリとミラを見つめ。
舌舐めずりをした。
瞳が獣のように煌々と輝き、覚えのある感覚に全身の毛が逆立つ。
ニルっ!!!!
叫びは声にならなかった。