魔王に捧げる物語


眉一つ動かさず、射るような視線を向けた。


「救いようもない……。
ならば見るがよい、お前が解き放つ地獄を………。


開かれた鍵が何をもたらすか、我が蓋をする災禍が世界を滅ぼす。

魔王がお前を摘み取っても禍は止まらない、つかの間の平和に現を抜かした」

「黙れ、化け物っ!!」


言葉を遮り剣が振り下ろされた瞬間、ミラは思わず目を瞑りギュッと体を抱いた。


歪んだ笑い声が響く、



「滅びよ!我らはお前程度に使役出来ぬ!

開けずともいい扉を開けた罪人………滅びの中で後悔せよ。


お前の願いは叶わない、その力さえ我が糧となる」


「なっ…………!!?」



エリュオンがガクリと膝をつき、驚愕の目向けた。


女性は剣が刺さったまま笑い声を上げ、チラリとミラを見つめ。



舌舐めずりをした。



瞳が獣のように煌々と輝き、覚えのある感覚に全身の毛が逆立つ。




ニルっ!!!!




叫びは声にならなかった。


< 189 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop